6月 192009
 

第19回世界コンピュータ将棋選手権
最近、コンピュータ将棋が面白い。


 
コンピュータ将棋とは、自作の将棋プログラム同士を戦わせるという、めちゃくちゃ「知的好奇心」をそそられる大会。
(こういうゲームってのは流行しないんかなぁ・・・いろいろあったけど。)
言うなれば、プログラマー同士のがちの戦いってな感じ。
で、その歴史ですが、近年までは
「金がこの動きをしたら、歩が取れるから、有利」というように、
一手一手計算しながら、有利か不利かを評価するということを、
プログラマーの感性や哲学、その他研究結果を使って、
思考過程、評価方法をプログラムしてきました。
主な進化はその思考過程や評価方法、
また意味の無い読みを除去方法に関する
プログラミング技術により進化を続けてきました。
ここに現れたのが「Bonanza」というソフト。
こいつは「評価方法」を、プログラムに自動的に生成させるという技術を使いました。
つまり、今までは人間が一つ一つ指示していたプロセスを、
全部コンピュータが自分自身が作った評価に基づいて指示します。
評価方法の生成の仕組みは単純で、
人間のプロの棋譜(対極結果)2万局のデータを使って、
その特徴や評価指標のバランスを調整しました。
(人間の手作業では無理)
それまでは人間が学習した結果を入力していたものを、
コンピューター自身に学習させ、その結果を用いた。と。
その結果、コンピュータ将棋の強さが強まり、
プロに勝つ可能性のあるソフトが出始めています。
何が面白いかというと、yahoo→googleと同じ進化を
コンピュータ将棋でも取り入れているということ。
人間が評価し分類したyahooが、
コンピュータが力技で分類するgoogleに抜かれてしまったという。
流行の言葉で言えば「クラウド」。
自分の手元には簡単に処理されたデータの表示され、
膨大な処理はネットワークの向こうの巨大なコンピュータがする。
またその結果だけが分離されて表示されている。
この流れは変わらないんだと思うし、
今後の社会もこういう流れになるのかなぁ・・・と思ったりする。
(というかもうなっている?)
また、さらに面白いのが近年の進化の過程で、
その自己学習する評価の種類を増やし精密にしていったり、
同じプログラムを複数動作させて、その多数決を取るなどの、
プログラムが出始めており、本年はその2種類が決勝リーグに残りました。
おもしろいなぁ。
最近、将棋界が面白すぎてたまらない。

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 Posted by at 14:26