7月 242011
 

羽生将棋から学んだとで、自分の人生に大きな影響を及ぼした事。
それは「最善手」という思想である。

将棋は常に「ミス」をするゲームである。
局面の中に必ずある正解。但し、誰も正解を選択出来ない。
自分は正解をさしていても、相手が指してくれる保証も無い。逆もまたしかり。
極論すると、全てにおいて人間の選択は、神で無い限り間違いなのである。

そんなあきらめにも似た真理に羽生将棋は正面から対峙する。
「考える」という手段で。

「正解」は無理だが、「最善手」をひたすら求め続ける。
どんな局面におかれても、人間が出来る事は「最善」を尽くす事だけ。
それ以上でも、それ以下でもない。

自分はきっとミスを犯すだろう。
犯したミスを後悔する事に新たな価値は生まれない。
ただ、次の一手に最善を尽くす。

部下や上司はミスを犯す。自分が最善を尽くしても。
そこに悪態を付いても始まらない。
では、そんな部下や上司に自分の描く最善手を打ってもらう為に、できる最善手を探す。

将来、親子で間違いをしあうはず。
その時に、語気を荒げたりしても意味が無い。
彼の未来における最善手を親子で考え続ける。

僕が羽生将棋が好きな理由、そして一番影響を受けた部分は、
勝負と因果の真理に対峙する手段と心構えである。

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 Posted by at 11:41