5月 252010
 
“セル生産方式で一番重要なことは、働いている労働者の人間性を少しでも尊重できる点にあるのだ。これが金氏の最大の論点である。労働者を、単なる「コスト」として、取り替えのきく「部品」として見るのではなく、一個の人間として遇すること。人間性の向上と生産性の向上がともに目標であること。これが日本メーカの生き残る途ではないかというのである。
現在、日本にいる5400万人の就業人口のうち、約1/3は非正規従業員である、と言われる。非正規従業員は、同じ工場で同じように働きながら、食堂でも休憩所でも、社員とは口をきかないことが多い。それが、私たちの社会の現状なのである。ここに、まともな「意欲」が存在するだろうか。それが日本社会のあるべき姿だろうか。人を人として遇することが、当たり前になる日を目指しつつ、金氏は今日もセル生産方式とカイゼンを説いて回っているのである。”
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 Posted by at 13:14
5月 212010
 
担当の人の「この業界で働く若手のエンジニア向けのメッセージ」を書いてほしいとのリクエストに答えるつもりで書いたのだが、「説教臭くなくて、ちゃんと伝わる」文章を書くのが難しくて結構苦労したので、ぜひとも読んでいただきたい。
 この話の核となる部分は、私の「マラソンで金メダルを取る人たちって『過酷な練習に耐える精神力がある』から頂点に立てるんじゃなくて、『他の人たちにとっては苦痛でしかない練習が実は楽しくて仕方が無い』から頂点に立てるんじゃないか」というセオリーにもとづいている。高橋尚子が現役のころの話を聞いていて、つくづく「本当にこの人は走ることが好きなんだなあ。だからこそ誰よりもたくさんの練習をすることができて、その結果、早く走れる様になったんだな」と感じて作ったセオリーである。
 プログラマー歴30年を超える私も、なかなか取れないバグに悩んだり、回避しようのないシステム側の不具合に苦しまされたり、納期に迫られて眠れない夜を過ごしたり、などという(普通に考えたら)過酷な状況に置かれることはしょっちゅうあるが、それで「プログラムを書くのを辞めよう」なんて思ったこともないし、今後もバリバリ書き続けようと思う。
 昨日も、iPad向けの二つ目のアプリをアップルに提出したばかりだし、日本に向かう飛行機の中でも次のアプリの準備を進めて時間を過ごした。iPhoneアプリの開発のために全く新しい開発環境を学ぶのも楽しくてしかたがなかったし、Google App Engineで遊ぶためのPythonの勉強も自分で喜んでした。
 はたから見れば、「あの人は夜も週末も働いているし、すごく努力している」ように見えるかも知れないが、私自身にとってみれば「新しい開発環境や言語を勉強する」ことは旅行やゲームをすることや映画を見たり本を読んだりすることなんかよりも何倍も楽しいわけで、それを「努力」とか「苦労」とか呼ぶことが適切とは思えない。
 どの業界にも「仕事が辛くて金曜日が待ち遠しくて仕方がない」みたいな働き方をしている人がたくさんいる。簡単に転職などできないことも分かるが、「仕事が楽しくて、週末休んでいても常に仕事のことを考えてしまう」職に就けた人と比べた人生の充実度の違いは大きい。
 そんな意味でも、「自分がどんな職に就くべきか」はもっともっと真剣に考えるべきテーマだと思うんだがいかがだろう。
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 Posted by at 09:47
4月 192010
 

昨日の龍馬伝を見ていて気がついたこと。
昨年の転職活動で求めていた事というのが、
「今、自分の持っている危機感に対して、何をすべきか、どうすればいいのか、という事を引き出してくれる師や同士、場所を探していたのだ。」
ということだったのかと。
そして、何をすべきかということを指し示してくれて、実践しようとしている人を見つけられたのだということ。
少なくとも、自分と同じ志を持つ人がいた事に興奮し感動したのだということ。
 
 
そして、その場所を見つけ興奮する主人公を見て、自然と泣いてしまったんだということ。
整理なんてできないよ・・・

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 Posted by at 13:00
4月 052010
 

ものぐさ将棋観戦ブログ:ドキュメント 将棋界の一番長い日(追記あり) – livedoor Blog(ブログ)
これを見て思ったのだけど・・・
「将棋とはスポーツ」だということ。
最近、コンピュータ将棋の話題ばかりを追いかけていたけど、
やっぱり「将棋」の魅力は「人間」が指していることなんだと思う。
ドキュメントの中の棋士は「天才」ではあるが「人間」でもあった。
確実にその場に存在する「最善手」に対して、
気力・体力・その場の状況でミスをしてしまう棋士、
控え室での検討では出てこない奇跡的な一手を指す棋士。
これってスポーツと全く一緒だよな…と。
例えばサッカー。
奇跡的なパスやロングシュートも出れば、信じられないキャッチミスもする。
例えば野球。
終盤150km/hの速球が出るかと思えば、単純なフライを落とす。
これが機械がスポーツをするようになったら、ミスがなくなってしまう。
でも、見ている方は人間のミスや奇跡を含めて楽しい。
だから、棋士の棋力をコンピュータが超えても、
人間の指す将棋には価値があるし、また面白い。
そのことが名人戦の価値を落とすことは何も無い。
生き物の戦いとは根本的に面白いのだということを再認識。
今、こんな企画が持ち上がっているが…
コンピューターと女流二冠、将棋で対局
気負わずに存分に強さと面白さを見せつけて頂きたいし、
日本将棋連盟も話題づくりやコンピュータ科学の発展の為にも対局して頂きたい。

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 Posted by at 17:18
4月 052010
 

綾戸智恵 コンサート @ザ・シンフォニーホールに行って参りました。
自分でチケット取った訳ではなく、妻の知人の方からのお裾分け
なのですが。
諸般の事情で中止になるもんとばかり思っていたのですが…
オープニングから元気全開でございました。
トークも全開で心配して損した(笑)
ライブに伺うのは初めてだったのですが、
ピアノ1台+演者1人 vs 1700人(満員御礼)という、
男気溢れる構成でしたが、いや満足でございました。
演奏する曲を、なぜ選んだのか、なぜ好きなのか、
曲に対する思い入れやエピソードなどを交えて紹介した上で、
ゆったり聴かせてくれる・・・うーん、至福。
印象に残ったのは彼女の紹介中の声。若々しくてぞくぞくしました。
曲はジョン・レノンからクラプトンからSMAPからサイモン&ガーファンクルまで・・・
幅広い曲の中を自由気ままに選んで・・・でも、全部彼女の曲になってしまってました。
なんか、オリジナル論争とかあるけど・・・もう関係ないね。
いいものはいい。
最後にtennessee waltzを聞きながら、
人生の中でも相当贅沢な3分間に酔わせて頂きました。

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 Posted by at 09:24
4月 022010
 

読んで印象に残っている本
@18歳
・skmt
 坂本さんのインタビュー集
 なんかこのころは、この本のみがバイブルだったな。
・金持ち父さん
 なんか、お金の事について考えるようになったきっかけの本。
@20歳
あんまりないな・・・
・姫君
 そういえば、この人の本はこの頃に読破か。
 とにかく面白かったな。抜群に。
・哲学書全般
 なんかこのころに色々と。
 方法序説とニーチェ全般の印象が強いな
@22歳
・株の本全般
 この頃読んでたのか・・・
 バリュー投資とか
・お金の本全般
 橘玲とかこの頃か・・・
 未だにお金の考え方はこの頃の知識に基づいてるな・・・
・論文と技術書
 なんかよく解らんけど色々読んでたな
 ラザヴィのやつとか。
@24歳
・経営書全般
 ・松下幸之助全般
  「道をひらく」か・・・
  経営って何かはよくわからないけど、頑張ろうと思いましたな。
 ・本田宗一郎全般
  読んでたら泣いてしまった。技術者やっぱりいいよねっていう。
 ・巨像も踊る
  IBM改革の本。この頃経営者へのあこがれがMAX
 ・ジャック・ウェルチ 我が経営
  この本が人生を大きく変えたな。
  博士課程に行かなかった決断はこの本の存在が大きすぎる。
  ラボの中よりも、経済界に出てこそ社会に大きな還元ができる。という持論が確証に変わりましたわ。
 ・ドラッカー
  プロフェッショナルの条件とネクストソサエティーか。
  なんか脳みそぶったたかれたなー。
@26歳
・バリュー投資の本
 めちゃくちゃ読みまくってたな。
・簿記の本
 とりあえず読んでたなぁ
・ドラッカー
 マネジメント3部作、断絶の世界の頃か。うん。
・その他
 歴史の本とか乱読してたのか…カエサルの話とかめちゃくちゃ面白かったなぁ。
@28歳
・ドラッカー
 読みすぎか。
 経済人の終わり、産業人の未来とか。
 現在の状況と課題をズバリ言い当てていて、すごすぎて寒気がした。
・経営本各種
 指一本の情熱が・・・とか富山さんの本を全部読んだな。
 コンサル系の本とかも読んだなぁ。うん。
 キャリアを自分でコントロールしようという思想が自分の中で定着したのはこの時だな。
 
・事業再生
 RCCの出してた本読んだな。
 ちょっとだけ日航の話がよくわかったなぁ。
・・・さて次は何読もうかな。

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 Posted by at 15:47
4月 022010
 

ちょっと昔の事を思い出しながら。
デザインの仕事をしている頃(@18歳)は
「お金の話は面倒だなぁ・・・」
と、贅沢なことを曰ってました。
漠然と「なんでもできるな」とか思って生きていました。
ま、自分の半径3mm程度の事しか考えて生きてませんでした。
大学に入り研究生活をし始めた頃(@20歳)は、
何も考える暇を与えられなかったかなぁ。
うーん・・・
「ああ、この業界美味しいかも」とか、
「とりあえず手に職を・・・」とか、
この時も、自分の半径10mm程度の事しか考えて生きていなかったなぁ・・・
ぼんやりと将来どうやってご飯を食べるかを考えてたか・・・
大学院に入った頃(@23歳)は先生の影響もあって、
「この国の為に何が出来るのか」
なんという大それたことを突然考え始めました。
このときようやく自分の半径10m程度まで考えるようになりましたな。
というか「自分」という部分がぽっかり抜けたドーナッツ状態だったですな。
ずっと一緒だな。自分の実力とかが客観的に評価出来ていない。
会社に入る前(@24歳)なんて、
「きっと改革が必要な時期が来る。その時にこの会社をなんとかして国に恩返ししよう」
という、そりゃ恐ろしいことを考えていました。
入社後(@25歳)は、
「なんて優秀な人がいるんだ!!」
「なんてみんな働いているんだ!!」
と、一気に周りが見えてきて、相対的に自分の弱点を目の前に突きつけられて自信を失いました。
ドーナッツの半径が収縮すると共に、また自分の周り1mぐらいしか考えられなくなった。
入社してしばらくする(@27歳)と・・・
「スゴイ優秀でも評価されてないなぁ」
「なんでこんなに働いているのに儲からないんだろう」
と、疑問点がふつふつと。
考える半径がお部屋一つ分ぐらい。
この時、参考にしようと遠い世界のことも考え始めました。
「あんなすごい人でも評価一つでこれか・・・」と、
仕事ってなんだろうとか、組織ってなんだろうとか、
割り切れない気持ちや悔しい思いをすることが多く、
「本当にやっていけるのか・・・」と不安になりました。
そして最近(@29歳)は・・・
「会社で生きていくのはなんとかなるかも」
と、少しだけ自分のポジションを会社の中に築く事ができているような気がします。
但し、
「なんとかなるけど、こんなの永遠には続かないよな」と、
少しだけ先のこと。1年から3年後ぐらい。
「うーん、うちの会社どうなるんだろ」と、
建物一つ分ぐらいの半径に広がって・・・
余計不安な事が増えました。
つらつらと考えながら、18の頃から10年でここまで考えが変わるものかと、
今後自分がどう変化するのかが自分自身で楽しみになりました。
どうなるんだろうな・・

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 Posted by at 15:05